八重山諸島漫遊録〜石垣島編その5〜
8月4日

朝、目が覚めると風が強い。
時折、宿にあたる風が大砲のように鳴り響いた。
昨日からバイクは木にくくり付けたので今日はバイクでは動けない・・
というか、動く気もない・・・
こういうとき・・はんと、暇である。
今日はさすがに宿の人も動かず連泊でまったり模様・・・
テレビ観たり、まんが読んだり、だべったり・・・
UNOしたり・・・ワンちゃんと遊んだり、三線引いたり・・・
昨日、今日会ったばかりの人と遊ぶ・・
こういう時間は旅先ならではのこと。

午後になって一層、風や雨が強くなる。
沖縄の台風は本土とは明らかに違う。
まずは、大きさ・・・
台風は本土に近づく頃は幾ばくか、勢力が弱い・・・
が、沖縄あたりではまだ、絶好調なのである。
それと、速度。
本土に上陸すると陸だからか、早く通過するのだが
海が多い沖縄では速度がやたら遅い・・・
速度、10キロぐらい・・・
それに半径200キロぐらいある台風だと
暴雨域から出るのに丸2日はかかるという・・・

そんな、台風まっただの中、俺はバイク用のカッパを着込み散歩する。
沖縄の台風を体で感じたかった。
この旅、初のカッパの着込みだった。
近くのショッピング街「あやぱにモール」に行く。
風はやたら強いが歩けないことはない・・
雨も強いが歩くぐらいは何とかなった。
「あやぱにモール」の店はほとんど閉まったいた。
やはり、台風になると商売にならないようだ・・
その中でもやってる本屋へ立ち読みしに行く。


石垣島の繁華街での台風の様子



ここの本屋では水槽が置いてあり
何が飼われてるかと思って見てみると「ヤシガニ」だった。
俺も見るのは初めてで
沖縄の八重山諸島で生息してるヤドカリの仲間で
夜になると活動するカニなのだが
これがやたらでかく、グロテスク・・
はっきり言って怖い・・・
でも、これがかなり「めっちゃうまいやんけ〜」らしい・・・

夜はいつものように宴会。
いつのまにか、UNO大会になって盛り上がっていた。
すると「バターン!!」と地響きのような音がした。

屋根から大量の雨水が漏れてきた・・
どうやら、屋根に溜まった雨水が耐えかねて屋根の一部を突き破って
こぼれてきたようだ・・・
この出来事をきっかけにやたらテンション高まる俺達・・・
一斉作業で片付けをして
またUNO大会に突入するのだった。
8月5日

今日も風や雨が強い・・
さすがに、うんざりしてきた。
この台風のお陰でかなり予定が狂った・・
後、小浜島、与那国島に行く予定だったが
小浜島は諦めても、与那国にはどうしても行きたかった。
最悪、船が出なくても飛行機で行こうとも考え始めていた。
与那国に船は予定では明日出る予定だが
さすがに無理そうだ。
例え、台風の暴風域から出ても海は荒れてる可能性は高い。
でも、与那国もその船が出ないと物資が運べない訳で
明日でなくても延期になるだけだよと管理人の[ケイコ]さんは教えてくれた。
朝はそんなことを考えながら過ごす。
そして
いちよ、念の為、明日の与那国行きの飛行機チケットを予約した・・・

昼からは宿に連泊中の[ジュンコ]さんと
近くのネットカフェに行き、インターネットで遊ぶ。
石垣にも何件かあるネットカフェは
長期旅人達の溜まり場&情報収集場所になっていた。

夜はいつもの宴会。
今日は三線の修行に北海道から来てる[yuki]姐さんが
三線を披露してくれた。
このお姉さん・・・
普段はおちゃらけて、超おもしろい・・・
おそらく今まで会った女性では一番おもしろいキャラのお姉さん・・・
しかし、一度、三線弾き始めてて歌いだすと
それはとても、美声の、うまい歌姫に変身した。
これには超、びっくりだったし、この変貌ぶりは魅力的だった。


三線弾く[yuki」姐さん



沖縄民謡の代表曲の「安里屋ユンタ」などいろいろ歌ってくれたが
一番印象に残った歌は「十九の春」の替え歌だった。
どんな歌かはとてもネットでは載せれない
まさに「名曲」だった。
これになぞって、宿のみんなも「十九の春」の替え歌を
即興で作って歌う・・・
かなり、盛り上がる中、宿のオーナー[西やん]も三線持ち出し加勢する。
時折、太鼓も弾き
場を盛り上がる。
最後はみんなで踊りだし最高潮に達する。
こういった宴会は沖縄ならでは・・・
沖縄、石垣に来てよかったと心から思えた・・・


オーナーの[西やん]も三線弾く


明日は与那国島に行けるか・・・
できたら飛行機は避けて
バイクを船に積んで行きたい・・・

そう祈りながら眠りについたのだった・・・


  

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