八重山諸島漫遊録〜石垣島編その1〜

石垣の繁華街を抜け
島を時計周りに周りに走り
北にあるプー旅人の聖地「米原キャンプ場」に向かう。
街を抜けたあたりからガソリンがリザーブになった。
このXR100モタードはトリップメーターはなく
ガソリンの給油ポイントがすごくわかりずらい。
まぁ、ガソリンスタンドぐらいあるやろ?と本土と同じ感覚で
たかをくくってアクセルをひねり続けた。






繁華街抜けるとすぐに南国景色の石垣島




しかし、行けども行けどもガソリンスタンドがなかった。
幸い、XRの燃費は沖縄に来てから48キロは走るので
まだまだ行けると考えていた。
でも、本当にガソリンスタンドがない・・・

そんなこんなで米原キャンプ場に着くが
次の日は日曜だということもあり
ガソリンスタンドが休みということも考えられる為
とりあえずガソリンを入れなければ・・・と思い
そのまま走り続けた。

そして、とうとう・・・

「プス、プス!」

XRは止まってしまった。
今回の旅では予備タンクを持ち歩いていたが
こういう時に限って入ってなかった。

しゃーないので押すことに・・・
この時の俺は「まぁ、押せば繁華街のガソリンスタンドに着くさ〜」と
すでに南国の思想に犯されてた。
幸いXRは軽いので
押しても楽だったが
上り坂になるとさすがに大変だった。
下りはまたがって下りる・・・
そんな繰り返しで押し続けた。

時折、集落は通るのだが
やはりガソリンスタンドがない。
ようやく、少々大きい集落「伊原間」に着く。
近くの土産屋のおばぁにガソリンスタンドがないかを聞いてみる。
「ここから少し行った所にあるさ〜けど6時にしまるよ〜」
時計を見ると5時50分だった・・・

「まぁ、しゃーないさ〜」と諦め
また、押しはじめた。

時折、地元の方が俺の方を見るのだが
「何やってるの??」と
白い眼でみるばかりだった。
地元の人に「ガソリン分けてください」と頼めばよかったのだろうけど
人見知りの激しい俺にはそんな勇気はなかった。

どれだけ押しただろうか・・・
25キロぐらい・・・
ある125ccのスクーターが止まって声を掛けてくれた。
事情を話すと
俺を後ろに乗っけてガソリンスタンドまで連れて行ってくれるという。
俺は藁をもすがる気持ちで
XRを車に邪魔ならない程度に置き
予備タンを片手に乗っけてもらい
ガソリンスタンドに向かった。

彼の名は[ヤマダ]さん
沖縄本島に移住したばかりの方で
スクーターをレンタルして石垣を周ってる方だった

10キロ走った所にガソリンスタンドはあった。
予備タンクにガソリンを入れ
XRを置いてる所までまたヤマダさんに乗っけててもらう。
XRにガソリンを入れキック2発
エンジンは吹き返した。
[ヤマダ]さんに深く感謝し
お礼をさせて頂こうと思い今夜のご飯を誘ったが
「困った時はお互い様だから」と
頑なに受けてくれなかった。

[ヤマダ]さんと別れ
先ほど予備タンク入れたガソリンスタンドで
メインタンクにもたっぷりとガソリンを入れた。

そうしてると先ほど助けてくれた[ヤマダ]さんが入ってきた。
そして、俺達は繁華街に向け走り出した。
聞くところによると[ヤマダ]さんは今夜の宿を決めてないとのことなので
一緒に泊まることにした。

俺がガイド本を見て安いドミトリー宿「旅の宿」が近いので
そこに泊まることにした。

チェックインした後は[ヤマダ]さんと近くの居酒屋
「南風」で呑んだ。
肉体労働したせいか「オリオンビール」が
めっちゃうまいやんけ〜で
熱くほてた体に冷たく染み渡った。




「南風」で呑んだ石垣島の地ビール


助けて頂いた[ヤマダ]さんと飲む・・
ガス欠しなければ出会わなかった二人・・
縁とは不思議だなぁとしみじみと思った夜だった。

やはり、かなり疲れたのか
宿に戻りベッドに転んだ瞬間にイビキをかいて寝てたよと
次の日の朝に[ヤマダ]さんから聞かされたのだった。



    

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